エンジニアは、需要と供給のバランスで成り立っています。これは社会全体も同様で、労働者と消費者が釣り合うような形で需要と供給のバランスが保てていないと、ビジネスモデルとして成り立たなくなるのです。必要ないんじゃないかと思えるような仕事でも、意外にも社会では役に立っています。

このバランスは、エンジニアにとっても欠かせません。エンジニアが自分の持つスキルをアピールすることでクライアントがそれに賛同し、報酬を渡して働いてもらうことで社会が回っています。そのため、いくらノーベル賞を取れるような頭の良いエンジニアでも、社会が求めていない技術ばかりを持っているのであれば、それを報酬に変えることはできません。

このように、必ずしも新しいテクノロジーや先進的な知識、革新的な内容が世の中で受けるとは限らないのです。場合によっては、典型的な内容のエンジニアリングが使われています。例えば、未だにエクセル方眼紙などを使い続ける役所などもあるでしょう。以上のことから考えられるのは、特にエンジニアではない方々からすると今まで使い続けてきたシステムなどが使いやすいかどうかなのです。

エンジニアとしては、どうしても新しいものや革新的なものに惹かれてしまうことも多いでしょう。しかし、世の中全体がそうとは限らないのが現代社会です。これまでに使い続けてきた信頼できるものを、今後も安定して使える方が良いという方もいることは覚えておくと良いかもしれません。